こんにちは!ヨガインストラクターのこーきです!
今回はアームバランスやハンドスタンドに関しての記事ですが、
みなさんは手の指をどのように使っていますか??
指の使い方がわかるとグッとキープ力が上がります。
今まで意識したことがなかった方や指の使い方に疑問のある方はぜひチェックしてみてください。
指??ただ手を床につくだけじゃダメなの??
ただ手をつくだけでもいいんだけどね。バランスを取ったりするのに意外と指を使っていくんだよ。
そっか…僕は爪が伸びきっちゃってるから、まずは爪切りから始めないとダメかもね。
(そっか、なまけもの君は普段樹上生活だから爪が伸びてるんだった…)
- アームバランスやハンドスタンドで足が浮かない方
- アームバランスやハンドスタンドでキープが続かない方
- アームバランスなどを練習すると手首を痛めてしまう方
色々な手の置き方があることを知る
ヨガではアームバランスやハンドスタンド、もしくはプランクやチャトランガなど手のひらを床につくアーサナがたくさん存在します。
実はそれらのアーサナにおいて理想的な手の置き方(指の形)は一つではなく、色々な形があるのです。
ベタッと掌と指全体を床につける形(写真左)もあれば指を握るように曲げる形(写真右)もあります。
もちろんその中間くらいの形も無数に存在します。
一つの形で全てのアーサナに対応できれば一番楽なのかもしれませんが実際にはそうはいかないのです。
アームバランスにおいて体重が前に移動すれば指先の方に力がかかります。結果手を握るように指を曲げて対処することがあります。
どれくらい前のめりになるかはアーサナ毎で全然異なりますので、それぞれの形に合わせた手のコントロールが必要になります。
つまり全てに共通して「この手の形がベスト」と決めつけるよりも、自分の状態やアーサナの特性に合わせて手の形を使い分けられる方が理に適っているのです。
指で床を握る理由
ヨガのインストラクターによっては手の指はしっかり伸ばして掌をべったり床につくことを推奨している方もいるかもしれません。
しかし指で床を握る形にした方が身体にとって都合の良い場面が多々あります。
特にアームバランスやハンドスタンドなどのバランスが難しいアーサナにおいては指を握るメリットがいくつかあります。
- 転倒しないようにバランスを保つ
- 手首を保護しケガを防ぐ
↑この2つの点に注目して解説していきますね。
転倒しないようにバランスを保つ
アームバランスの基本は前方への体重移動です。(特にバカーサナ、エーカパーダカウンディンニャアーサナ2、マユーラアーサナなど。)
肩や頭を前にスライドするように動かし、肘が手首の真上(もしくはそれより前)に来た時に足が床から自然に浮きます。(※肘と手首の位置関係については例外も多々ありますが。)
簡単に言うと、前につんのめって転倒するギリギリのところまで踏み込むことで足が浮くのです。シーソーみたいに支点よりも前側の体重が重くなれば浮きます。
練習の過程においては実際に前につんのめって転倒することが多々あります。
その転倒を防いでアームバランスやハンドスタンドのキープを安定させるのが「指で床を握る」テクニックなのです。
指で床を握る力をかけることで前のめりにかかった体重と指先で押し返す力が拮抗しポーズが安定するのです。
どれくらい握る力をかけるのかはアーサナや今の自分の筋力の状態によって異なりますが、指先を床に押し付ける意識を持つだけでキープ力が上がることがけっこうありますよ。
手首の保護をする
指で床を握る時に使う主な筋肉は次のようなものです。
- 浅指屈筋
- 深指屈筋
浅指屈筋、深指屈筋は前腕から手首をまたぎ指の先の方までついています。
下の図のように手首を曲げ指を握る動作を行います。
アームバランスやハンドスタンドにおいては体重を前に移動する分、手首の関節は反る方向に向かっていきます。(下の写真↓)
その際に手首周りの関節組織にかなりの負担がかかるのですが、浅指屈筋や深指屈筋が働いて「反る」のとは反対の力(手首の屈曲方向の力)をかけることで負荷を軽減できるのです。
その際に指の関節まで曲げていくことで筋肉全体の収縮を促し、手首の保護がより安全に行えます。
なのでアームバランス練習中に前腕が疲労してくると思いますが、それはこれらの筋肉を使って手首を安全に守っているからこそなのです。(鍛えられていけばだんだんと疲労するまでの時間が長くなっていきます。)
どれくらい握れば良いかは、アーサナ毎の負荷と自分の手首周りの筋力や柔軟性によって変わりますが、特に慣れないうちは第二関節が浮くくらい握る力をかけておいた方が手首の保護には有効かもしれません。
こーき先生…!言われた通りに第二関節めちゃくちゃ浮くくらい握ってるんだけどグラグラしてバランスが取れません…!
あ!それは握りすぎだよ!指が浮きすぎて不安定になっちゃってるよ…土台の底面積の大きさは重要だからやりすぎはダメだよ。
そうなんだ…握れば握るほど安定感が上がると思ってがんばっちゃったよ…
あとは指があまりに浮き過ぎると指の関節自体に負担がかかっちゃうこともあるから気をつけてね。
練習法
指で床を握ることの重要性はわかっていただけましたか?
この章では実践で手の形が自由に使えるようになるためのトレーニングを紹介します。
手首周りがまだ強くない方には負荷が高過ぎる可能性もありますので、少ない回数や強度から徐々に指や手首を慣らしてみてください。
四つ這いやプランクで前後
この時に少し肩甲骨から床を押しておきます。
肩が前に出れば出るほど握る強さも強くします。最初は様子を見ながら少しだけ前に移動するようにしましょう。
肩を手首の真上かその少し後ろに戻すのと共に指の力は解いて掌全体を床につき直す。
最初は少ない揺れ幅から始めて徐々に揺れを大きくしていきます。目安としては10回〜15回を連続で行います。(2〜3セット行えば十分です。)
- 肘は基本曲げない(肘に負担がかかる方は軽く緩めておく程度)
- 肩甲骨が背骨側に寄らないように手で床を押し続ける
- 徐々に少ない揺れから慣らしていく
実際にアームバランスなどを練習する
上記の四つ這いのトレーニングに慣れてきたら、実際のアームバランスを練習します。
アームバランスを練習すること自体が手首周りの強力なトレーニングになるのです。
バカーサナやエーカ・パーダ・バカーサナ、エーカ・パーダ・カウンディンニャアーサナ、エーカ・パーダ・ガーラヴァアーサナなどがオススメです。
ハンドスタンドも指の使い方を覚えるのには最適です。
意識的に指を握ってもいいし、まずは指の形がどうなっているか確認するだけでもいいと思います。
慣れてくると必要最小限の握り具合が見つかり省エネでアーサナが行えるようになってきます。
バランスのキープと手首の負担の観点からアーサナ毎にちょうどいい方法を見つけてみてください。
色々なアームバランスの紹介はこちら↓
なんだかべったり掌をついた方が安定するアーサナもあるよ…!どうゆうこと?!こーき先生は僕を騙したの?
いやいや、急に責めないでよ。最初に説明した通り色々な手の形を臨機応変に使っていくことが大事なんだよ。「握る」のはその選択肢の一つってだけだよ。
そうなのか!こーき先生でも掌をベタッとつくのと指で握るのを使い分けていたりするの??
うん、例えば真っ直ぐのハンドスタンドは掌べったりだけど後屈のハンドスタンドはかなり強く握っているよ。どんな手の形がどのアーサナに当てはまるかは練習して見極めいくしかないんだよ。
そっか、僕も自分の名前に恥じないようにたくさん練習するよ!!
(ん?恥じないように…?前と性格変わってきたなぁ。。というか爪もう切ったんだ…)
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今まで指の使い方を意識していなかった方も多いかもしれませんが、指先の形一つでキープ力やケガのリスクが変わってきます。
まずは自分の指を観察するところから始めてみてください。客観的に観察するためにアーサナを撮影してみるのもいいかもしれません。
安全に気をつけながらも練習楽しんでくださいね!
実際に指の曲がり具合などを確認したい方はこちらの動画から↓
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