こんにちは!アームバランサー…ではなくてヨガインストラクターのこーきです。
今回はシンプルかつ最強のアームバランス「ローラーサナ」についての解説です。
ん?ローラーサナって初耳だなぁ…どんなアームバランスなの?
やり方はいたってシンプル!正座で手をついて足を浮かせるだけだよ。
そっか!今回のは簡単そうだね!安心してなまけられそうだよ!
残念!実はアームバランスはシンプルな方が難しいことが多いんだよ。まずは下の動画でも動きをチェックしてみてね。
ローラーサナを練習することのメリット
シンプルなだけに負荷の高いローラーサナですが、これを練習するだけで多くのメリットがあります。
たくさんの身体効果がある中で特にわかりやすいのが以下の3つ↓
- ジャンプインなどの動作に余裕ができる
- 伸肘倒立ができるようになる
- 呼吸やバンダを覚えられる
それでは具体的に解説して行きますね。
フワッとしたジャンプ系動作ができるようになる
フワッと無重力を感じさせるようなジャンプインやジャンプスルー。
このような動きはなんとなくフワッと跳ぶだけでは実現できないのです。
実は色々なカラクリが隠されているのですね。
その一つが肩周りの安定感。
上の写真のようにジャンプインでもジャンプスルーでも程度の差こそあれ肩が前に出る瞬間があります。
その瞬間に肩の関節角度を保ったまま支える力がないと足が床にドスンと落ちてしまいます。
具体的にいうと以下のような筋肉が関わっています↓
- 三角筋前部(腕と体幹部の角度を保つための筋肉)
- 前鋸筋(肩甲骨の位置を安定させるための筋肉)
上記以外にも体幹周りや手首周りの筋肉など重要なものはたくさんありますが、それらの筋肉の力を実用的な形でつけていけるのがローラーサナなのです。
伸肘倒立の体力作りに最適
伸肘倒立とは床を蹴らずにフワッと足を浮かせるハンドスタンド。
勢いよく床を蹴るハンドスタンドよりも肩周りの筋力が必要になります。
特に足が床から離れる最初のモーションにおいての負荷はかなりあります。
上に紹介したジャンプインと同じで肩がどうしても前に出るのです。
ローラーサナは伸肘倒立に必要な基礎体力をつけていくには最適なアーサナとなります。
ん?伸肘倒立は下から上に上がってジャンプインは上から下に下がるイメージがあるけど全然別物じゃないの?
伸肘倒立もジャンプインも動く方向は違うけれど必要な要素はほぼ一緒なんだ。両方ともローラーサナを練習すると楽になるよ!
呼吸やバンダを覚えられる
ここまではローラーサナでの筋力トレーニング的な意義を説明しました。
とはいえアーサナは筋力だけに頼る形にはなるべくしたくないもの。
そこで重要なので呼吸とバンダになります。
ヨガで重要視される身体技術を使うことで肩周りや手首の負担がグッと楽になります。
ローラーサナは負荷が高い分呼吸とバンダの威力を体感するのに最適なアーサナと言えます。(使えた時に身体が軽くなる感覚がわかりやすいのです。)
筋力だけでグッと浮かせたらいいんじゃないの?
もちろん筋力で浮けばいいんだけど、力み過ぎて手首や肩に余計な負担をかけたくはないんだよね。
そこでヨガ的なテクニックが役に立つんだね!
そう、そのテクニックを使って初めて足が浮いた人はたくさんいるよ!詳しくは後半で紹介するね。
ローラーサナのやり方
ローラーサナの手順
ん?なにこれ?足の指先が全然床から離れないよ…?!
そう、まさに「最強」のアームバランス!負荷もピカイチ!最初は下の写真みたいに膝を胸に引き寄せるだけでも十分だよ。
足を浮かせなくてもいいならなんとかできたよ…!それでもキツいね!
あとは次に紹介する軽減法でも自分に合わせた練習ができるよ!
軽減法
ブロックを使う
ヨガブロックを手の下に置くことで上半身の高さが出て足が浮きやすくなります。
ローラーサナに慣れていない方はまずここから始めていきましょう。
手首の負担が心配な方はブロックの前の縁に指をかけた方が安全に行えます。
床と同じ条件でやりたい方は指をかけずにブロックに手のひらを置いてください。(下写真参考↓)
蓮華座を組む
ローラーサナという名前のアーサナではなくなってしまいますが笑、蓮華座を組むと下半身が浮きやすくなります。
アシュタンガヨガの一番最後にやるようなアーサナですね。
通常のローラーサナより手首と肩周りの負荷が軽減できますので蓮華座ができる方はこちらもお試しください。
ローラーサナのポイント
ここでは難易度の高いローラーサナを浮かせるためのポイントをいくつか紹介します。
過度な負荷を軽減するためにも不可欠なポイントなので一つずつチェックしてみてください。
- 肩甲骨から床を押し出す
- 指で床を握る
- バンダと呼吸を使う
それではそれぞれのポイントを具体的にみていきましょう↓
肩甲骨から床を押し出す
まず大事なのは肩甲骨の使い方。
アームバランスではお馴染みの前鋸筋(ぜんきょきん)を使って肩甲骨を外側に押し出していきます。
写真の左側のように胸が落ちないように常に床(もしくはブロック)を押し続けましょう。
なんで肩甲骨を外側に押し出さなきゃいけないの??
腕の骨は肩甲骨にはまってるからね。肩甲骨の位置がグラグラ安定しないと腕の動きも安定しなくなるんだ。何事も土台が大事だね。
指で床を握る
ローラサナではどうしても手首の角度が90度を超えてきます。
他のアームバランスに慣れている人にとってもこの角度はキツいもの。最悪手首を痛めてしまいます。
それを防ぐために大事なのが手の指で床を握ること。
指をしっかり使うことで浅指屈筋や深指屈筋といった手首を保護するための筋肉を使えます。
手首の角度が深くなりすぎるのを防げるのです。
写真の左のように手のひらをべったりつくのが悪いわけではありませんが、慣れない方がこの状態でローラーサナをやるとケガのリスクが上がってしまいます。
まずは指の先を床にしっかりと押しつけながらアーサナを取るのが無難でしょう。(※相当慣れていて手首が強い場合にはベタっとついた方が感覚が良いこともあります。)
あれ?指を握ったら少しキープが楽になった気がする…?なんでだろう??
指を握ることで肩が前に出過ぎるのを防ぐこともできるから結果的にキープ力も上がるんだよ!
バンダと呼吸を使う
実際に試してみるとわかるのですが、ローラーサナはかなり強度の高いアーサナです。
その負荷を軽減してなるべく軽く浮かせるためには一工夫が必要。
騙されたと思って次の手順でローラーサナを行なってみてください。
- 浮かせる前の最後の吐く息で下腹と骨盤底を引き締める
- 次の吸う息でその引き締めを保ったまま浮かせる
さっきまでブロックを使わないと浮かなかったのに床で初めて浮いたよ!
それはよかった!コツは吸う時に下腹と骨盤底の引き締めを絶対に解かないことだね!
おまけ:目指す方向
そしてもう一つ。ローラーサナにすでに慣れている人向けのアドバイスです。
かなり難易度は高いですが、ジャンプインや伸肘倒立を自在に行ってみたい方には目指したい形です。
- ただ足を浮かせるだけではなく、お尻の位置を高くしていく
これは…全くできない…!
もちろんできなくて大丈夫!なんせローラーサナでお尻を高く上げるのは閉脚の伸肘倒立より難しいくらいなんだよ!
そんなに難しいならなんでここで紹介したのさ…?
目指す方向だけ知ってほしかったんだよ。実際にお尻が高くならなくても、高く上げようとするだけ良いトレーニングになるんだよ。
そっか、ならお尻を浮かそうとするイメージだけは忘れないでおくよ。
そう、それが大切!ただ足を浮かせるだけではなくお尻の位置を高くしようとするだけで全然違うよ!
まとめ
今回は難易度MAXのアームバランス「ローラーサナ」のポイントを紹介しました。
手首への負荷が他のアーサナよりも大きいので自分の限界を超えて無茶をしないように気をつけてくださいね。
そこを見極めながらコツコツ続けていければ伸肘倒立やジャンプ系動作に繋がるような力と技術は確実についてきます。
成長の過程を楽しみながらチャレンジしてみてください!
僕もまだほんの少ししか浮かないけどコツコツやってみるよ!
なまけものさんの口から「コツコツ」なんて言葉が出るなんてすごいことですが…キャラ崩壊ですね!
あれ…なつみ先生?!なんでここに??こーき先生はどこに行ったんですか?
先ほど「そろそろなまけたい」なんて言いながら帰りましたよ。
え?普段の僕が乗り移っちゃったみたいだな…!まあでもこーき先生でもそんな時があるなら安心だよ。
あ、ところでローラーサナをもっと深めたい方は下のYouTube動画もチェックしてみてくださいね。動きを見るとイメージが掴めますよ!
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